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家計の値上げ許容度も高まってきている !?



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日本銀行の黒田東彦総裁が日本の家計の値上げ許容度も高まってきている」との発言が話題になっている。まずは発言内容の確認です。

日本銀行の黒田東彦総裁は6日、東京都内で講演し、商品やサービスの値上げが相次いでいることに関連し、「日本の家計の値上げ許容度も高まってきている」との見解を示した。さらに、持続的な物価上昇の実現を目指す上で「重要な変化と捉えることができる」と指摘した。
家計が値上げを受け入れ始めた背景として、黒田総裁は「ひとつの仮説」と断った上で、新型コロナウイルス禍による行動制限で蓄積した「強制貯蓄」が影響していると指摘。「家計が値上げを受け入れている間に、良好なマクロ経済環境をできるだけ維持し、賃金の本格上昇につなげていけるかが当面のポイントだ」と述べ、強力な金融緩和を継ける考えを強調した。
講演中、対ドル円相場は1ドル=130円台後半で推移。黒田総裁は「安定的な円安方向の動きであれば、わが国経済全体にはプラスに作用する可能性が高い」との見解を改めて示した。
【出典】2022年6月6日の産経新聞電子版 “日銀総裁「家計が値上げを受け入れている」”


「仮説」なんてものは「根拠のない自説」です。黒田東彦日銀総裁の個人的な「願望」でしかない。メモを読みながらの記者会見なのだから、うっかりミスの失言ではない。本音です。


もちろん、「庶民感覚がない!」などの批判が広がった。


「黒田総裁は6月3日、参議院予算委員会で、『スーパーに行ってものを買ったこともありますけれども、基本的には家内がやっておりますので……』と答弁し、ひんしゅくを買いました。立憲民主党の白眞勲参議院議員が、物価高をめぐる政府の対応について『最近、食料品を買った際、以前と比べて価格が上がったと感じるものがあったのかどうか、ご自身がショッピングしたときの感覚、実感をお聞かせください』と質問したことに対する答弁です。
【出典】2022年6月6日のFRASH “日銀・黒田総裁「家計が値上げを受け入れている」発言に怒りの声が噴出!「庶民の気持ちなどわからねーだろうな」"


確かに、庶民感覚はない。本人は失言に対して陳謝はしているが、これが彼の本音であることは間違いない。メモを読んでの記者会見は公式な見解を受け取られても仕方がない。


「家計の値上げ許容度が高まっている」と発言するとインターネット上などで批判が集中。7日の参院財政金融委員会で「必ずしも適切な言い方でなかった」と発言を事実上修正した。
 さらに黒田総裁は7日夕の経済財政諮問会議終了後、首相官邸で記者団に対し、「家計が自主的に値上げを受け入れているという趣旨ではない。誤解を招いた表現となり申し訳ない」と陳謝した。
 6日の講演は、東大の渡辺努教授が4月に行った「なじみの店でなじみの商品の値段が10%上がったときにどうするか」というアンケート調査で、「値上げを受け入れ、その店でそのまま買う」という回答が半数を超えた点を基に黒田総裁が発言した形だ。だが、7日の参院では「これだけで(家計の値上げの)許容度を測るつもりはない」と語り、幅広いデータで分析していく考えを明らかにした。
【出典】2022年6月7日の時事通信ニュース “値上げ許容発言「不適切だった」 誤解招き陳謝―黒田日銀総裁”


自分の本音に都合の良いアンケート調査を、「仮説」として引用した。


本人が「日本の家計の値上げ許容度も高まってきている」ことを根拠に、持続的な物価上昇の実現を目指す上で「重要な変化と捉えることができる」と指摘している。本人の釈明とは異なり、値上げうんぬんは、日銀の金融政策の話です。ゼロ金利や金融緩和の継続の話です。


では、日本の食料品やガソリン代の値上げはどういう状態なのか。日銀総裁は国民の生活実態すら認識できていない。

そもそも、日本人の食費はいくらなのか?



エンゲル係数という数字がある。所得に占める食費の割合です。日本経済が豊かになりエンゲル係数が下がり続けたのは20年も前の2000年頃までの話です。



20220608101159b78.png【出典】2017年2月17日の毎日新聞電子版 “エンゲル係数29年ぶりの高水準 16年25.8%”


その後もエンゲル係数の上昇は続いている。


20220608102248e60.png【出典】2021年10月25日の日刊ゲンダイ “「エンゲル係数」がまた上昇…1年前とは違って「今回は本格的にヤバい」理由”


2013年3月に就任した黒田東彦日銀総裁して以降に10年近く日本のエンゲル係数は急激に上昇している。彼は10年近くも上昇し続けるエンゲル係数に何の考慮もしていなかった。庶民感覚がない。まさに、その通りです。


では、彼が日銀総裁であった時に賃金は上がったのか?




202206081105122aa.png【出典】2022年02月08日の共同通信ニュース "21年の給与総額、3年ぶり増
コロナ前の水準戻らず"


厚生労働省の役人が統計を改竄した毎月勤労統計調査(厚生労働省)の信憑性にも疑義はある。実質賃金が下がっているということは、物価の上昇よりも賃金の上昇の方が少ない。世界中の多くの国で平均年収が増える中、日本は貧しくなっている。



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【出典】2021年10月20日 朝日新聞デジタル 「韓国に抜かれた日本の平均賃金 上がらぬ理由は生産性かそれとも…」



賃金は上がらず、食料品などの物価はあがる。当然、エンゲル係数は上昇する。黒田東彦日銀総裁には、彼自身が引き起こしたインフレ政策による国民の生活苦がわかってない。庶民とはかけ離れた生活をしているとしか思えない。


日本国民の1食あたりの食費なんて理解もしていないのでしょう。



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【出典】2020年12月28日のエネチェンジ “あなたの食費はどのくらい?世帯別の平均金額と食費節約術11選”



総務省統計局が発表した2018年のデータをもとに作成した資料とのこと。1ヶ月を30日として1日3食で、一人あたりの食費を計算してみます。


単身者世帯 1食が444.7円
総世帯 1食が299.5円
2人以上の世帯 1食が275.8円


サラリーマンの昼食がワンコインと言われている。ワンコインとは500円のことです。


《参考》
サラリーマンの約7割がランチを500円以下で済ませている!
2019年10月2日 サライ.jp


これが庶民感覚です。日本国民の日常です。


一般にエンゲル係数は、25%を超えないことが1つの目安とされます。


2020年には総務省「家計調査」の勤労者世帯ベースで26.0%になっている。2022年の今年はさらなる食品の値上げが相次いでいる。


こんな状態で「日本の家計の値上げ許容度も高まってきている」と発言する黒田東彦日銀総裁の経済感覚に疑問を感じざるを得ない。日本国民の多くが反発するのも当然かもしれない。


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