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岸田政権の為替政策は矛盾していないか?



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2022年4月27日の記者会見で岸田文雄首相は、1ドル=130円近辺まで急速に進んだ円安について言及している。記者会見の会見の内容を引用する。

日銀の政策変更の必要性をどう考えているのか
朝日新聞:朝日新聞の池尻です。円安についてお聞きします。日銀が低金利政策を進める中、アメリカが金利を上げ、円安がさらに進む懸念があります。悪い円安ともいわれていますけれども、この円安の是正に向けて、日銀の政策変更の必要性について首相はどのように考えられているのか教えてください。
岸田:円安、価格の水準について具体的に申し上げるのは、総理大臣の立場からは控えなければならないと思いますが、少なくとも円安については、急激な為替の変動、これは多くの関係者にとって好ましくないということなのだと思います。そして、それに対して金利等、さまざまな対策が議論をされるわけですが、その為替の水準は経済対策、金融対策、その他さまざまな政策の結果であります。さらに申し上げるとするならば、日銀においては2%の物価目標の下に、その政策を進めている。この政策については、引き続き努力を続けていただくよう、政府としては期待をしているところです。いずれにしろちょっと為替については、一般論として今申し上げましたが、具体的な水準について申し上げることは控えます。以上です。
【出典】2022年4月27日のTHE PAGE "岸田首相が会見 物価高対策を発表(全文2完)防衛力は抜本的に強化せねばならない"


教科書的な発言内容であり、円相場の具体的な水準について言及していない。為替介入を行うのは、日本では財務省の管轄となっている。行政機関のトップである総理大臣が急激な円安について他人事のような態度を取っている。日銀に丸投げしておいて良い問題でもない。


岸田文雄首相は、「日銀においては2%の物価目標の下に、その政策を進めている。この政策については、引き続き努力を続けていただくよう、政府としては期待をしているところです。」と名言している。自身の発言内容の意味がしっかりと理解できているとも思えない。


日銀は現行の金融緩和を継続することを決めた。これで円は130円台に突入し、さらなる円安になった。


外国為替市場で円安が急速に進み、1ドル130円台に突入しました。日銀の金融政策決定会合で今の大規模な金融緩和策を続けると発表したためです。
外国為替市場で28日、円相場が2002年4月以来、およそ20年ぶりに1ドル=130円をつけ28日だけで2円以上動く急激な円安となりました。
これは日銀が今の大規模な金融緩和策を続けると発表したためです。
政府などからはゴールデンウイーク中の円安を加速させないために日銀が政策を少し修正する期待がもたれていましたが、日銀は金利上昇を抑えるため指定した利回りで国債を無制限に買い入れる「指し値オペ」と呼ばれる措置を原則、毎営業日実施することも発表しました。
むしろ金融緩和を強化する姿勢を打ち出した形です。
一方、会見で黒田総裁は、円安が経済に与える影響について十分注意していく考えを示しました。
日本銀行・黒田総裁「現状全体として円安がプラスという評価を変えたわけではないが、過度に急激な変動は、不確実性の高まりを通じてマイナスに作用することも考慮する必要があると考えています」
また、日銀は今年度の物価見通しをプラス1.9%に引き上げました。
日銀が目標とする2%に近づくことになりますが、黒田総裁は、「企業収益や賃金、雇用が増加する好循環の中で物価が2%を安定的に実現するまでは、まだ時間がかかる」と述べ現在の強力な金融緩和を粘り強く続けると強調しました。
【出典】2022年4月28日の日テレNEWS "1ドル130円台突入 黒田総裁「マイナスに作用することも考慮」"


個人的な感情を排除するために、日テレNEWSの記事をそのまま引用した。他のメディアも同様の報道内容です。岸田文雄首相が期待した日銀の金融緩和の現状維持で円安が一段と進んだ。


今は、円安もありインフレになっている。ガソリンや食料品など様々な商品が値上げラッシュとなっている。では、具体的に何%の物価上昇なのでしょうか?


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 総務省が22日発表した3月の消費者物価指数(2020年=100)は、値動きの大きい生鮮食品を除く総合で100・9と、前年同月から0・8%上昇した。上昇は7か月連続で、2020年1月以来の高い伸び率だ。原材料高や円安の影響で食料やエネルギー関連の値上がりが目立った。
 生鮮食品を除く全522品目中、6割にあたる320品目が値上がりした。
 資源価格が高騰している影響でエネルギー関連が20・8%の上昇、うち電気代は21・6%上昇し、1981年以来約41年ぶりの上げ幅となった。ガソリン代も19・4%と大幅な上昇が続いている。
 生鮮食品を除く食料は2・0%上昇し約6年ぶりの上げ幅となった。輸入牛肉(10・4%)や、輸入豆が使われるインスタントコーヒー(9・8%)などの値上がりが目立った。一方、携帯電話の通信料は携帯大手が昨年春以降に割安な料金プランを相次いで導入したことで、52・7%下落して全体を押し下げた。
【出典】2022年4月22日の読売新聞オンライン "3月の消費者物価、7か月連続の上昇…電気代など高騰"



現状の消費者物価指数の上昇は0.8%のインフレでしかない。


「日銀においては2%の物価目標の下に、その政策を進めている。この政策については、引き続き努力を続けていただくよう、政府としては期待をしているところです。」という発言は、さらなるインフレをあおっている。現状の0.8%のインフレを、2%のインフレに引き上げる経済政策です。


これが岸田文雄首相の本意だとは思えない。発言内容は慎重に行って欲しいものです。野党の立憲民主党は、今年夏の参議院選挙の重点政策の1つに「物価高と戦う」をあげている。今後は勉強不足でしたではすまされない可能性がある。



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