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軍事侵攻はウクライナだけで終わるのか?



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ロシアによるウクライナ侵攻が国際問題になっている。どちらが正しいかなんて議論する気はない。


ロシア帝国や旧ソ連の歴史は、周辺諸国を侵略した歴史です。帝国主義の時代には、ロシアの南下政策で日本とも日露戦争になった。中央アジアでも領土の拡張政策だった。ヨーロッパでは汎スラブ主義で第一次世界大戦の原因になった。


ロシア革命後も同様です。ロシア革命独立した国々は旧ソ連に組み込まれて行った。スターリンの時代には領土の拡張でした。ロシアから独立したバルト三国はソ連に併合された。ロシアから独立したフィンランドには軍事的に侵攻するが、フィンランド軍の抵抗でソ連軍は苦戦してフィンランドは独立を守った。ルーマニアを分割した。ナチス・ドイツのポーランド侵攻では、ポーランドに東から侵攻してポーランドも分割した。


第二次世界大戦で、スターリンはソ連の都合の良いように国境を変更した。ポーランドは西に移動させられた。日本とは北方領土問題をかかえている。戦後も旧ソ連によるアフガン侵攻などもあった。


ロシア帝国や旧ソ連は、侵攻の歴史。だから、周辺諸国とトラブルをかかえている。チェチェン紛争も帝政ロシア時代の侵略に起源があるし、クリミア問題も帝政ロシア時代の侵略と旧ソ連時代の勝手な境界変更に原因がある。


ウクライナ問題は、さらに複雑。ロシアの起源はキエフ公国になる。キエフ公国は現在のウクライナにあった。キエフ公国はモンゴル帝国に滅ばされ、タタールの軛(くびき)という時代が続く。モスクワ公国によって再統一され、それがロシア帝国の起源です。ロシア人の感覚では、ロシア、ベラルーシ、ウクライナは1つの国です。


そんな身勝手な論理が国際的に通用するわけもなく、ロシアによるウクライナ侵攻が国際問題になっている。これにウクライナをロシアに対するEUの緩衝地帯にしたいヨーロッパ諸国の思惑も加わって事態を複雑にしている。


ウクライナは多民族国家です。ウクライナにはロシア系の住民もたくさん住んでいる。帝政ロシアやソ連の時代には、同じ国だったのだからロシア系住民の数も多い。ウクライナ東部はロシア系の住民が多い。
クリミア半島はウクライナであった歴史なんてほとんどない。古くは、東ローマ帝国の領土であった時代が長く続き、オスマン・トルコに支配される時代が続いた。クリミア戦争でウクライナ領ではなくロシア領になった。もちろん、ロシア系住民が多い。

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今のプーチン政権は、帝政ロシアや旧ソ連時代にロシアであった国に侵略を続けている。ロシアの国防方針として、旧ソ連時代にソ連領であった地域は、バルト三国を除いてNATOの西方拡大を認めないというもの。冷戦終結の直後には暗黙の了解になっていた。EUやNATOがウクライナをヨーロッパの緩衝地帯として組み込もうとしたことで、ロシアとの対立になった。


ロシアの軍事作戦は、黒海沿岸とウクライナ東部を制圧するように立案されている。ロシア系住民が多く、ロシア語が多く使われている地域です。第1段階の作戦ではウクライナ住民の多いウクライナ西部の占領は計画に入っていない。



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【出典】読売新聞オンラインより引用

第2段階の作戦として、ウクライナ西部の占領計画は、当然ある。それを実行するかどうかはわからない。ロシア側はウクライナとの和平協議に応じる姿勢であり、ウクライナ西部の占領については和平交渉の結果によって決まる。


ロシアは、2014年にクリミア半島に侵攻している。ロシア系住民の多い地域です。2022年にウクライナ東部に侵攻した。ここもロシア人の多い地域です。


ここで終わるのでしょうか?


地図を見ればわかるように、黒海沿岸はロシア系住民が多い。今回のウクライナ東部への侵攻でも黒海沿岸はロシア軍に占領されている。


次は黒海沿岸のモルドバ共和国に飛び火する。旧ソ連から独立した国です。
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帝政ロシア時代にモルドバはロシア領になった。ロシア革命でルーマニアに併合された。旧ソ連がウクライナ領のモルドバの対岸に作った自治区が「沿ドニエストル・モルドバ共和国」の原形です。第二次世界大戦の直前にモルドバはルーマニアからロシアに割譲された。第二次世界大戦後に「沿ドニエストル・モルドバ共和国」の地域をモルドバに編入した。当時は同じソ連だったので問題は出なかった。ソ連崩壊後にモルドバは独立。「沿ドニエストル・モルドバ共和国」のロシア系住民はモルドバからの独立戦争を始めた。ロシアの支援を受ける「沿ドニエストル・モルドバ共和国」は、モルドバ共和国の支配下にはない。


この「沿ドニエストル・モルドバ共和国」は黒海沿岸でウクライナの隣にある。ウクライナ問題がモルドバ問題に飛び火するのは確実です。


ロシアから見れば、ウクライナ問題は旧ソ連の国内問題。海外から見れば、ウクライナ問題は国際問題です。ロシアの主張には無理があるとは思うけれど、旧ソ連の領土内に取り残されたロシア人の問題であることは事実です。


ロシアにとって、ウクライナはヨーロッパからの軍事的な緩衝地帯。EUやNATOにとつて、ウクライナはロシアに対する軍事的な緩衝地帯。NATOの西方拡大がウクライナ騒動を招いた。


こういう背景があって、両陣営が「自分は正しい、相手は悪者だ」と宣伝合戦をやっている。


この問題は、短期で解決するようには思えない。ウクライナ情勢が今後のヨーロッパの火種となることは間違いなさそうです。

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