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同一労働同一賃金は正しいのか?



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同一労働同一賃金という言葉があります。左派の人達は同一労働同一賃金の支持者が多い。でも、この同一労働同一賃金を否定するのも左派の人達です。「同一労働に対して世界同一賃金を導入する」と経営者が発言すれば、一斉に世界同一賃金に対する反対運動を始める。国内においては同一労働同一労働を要求し、国際的な同一労働同一労働は否定している。矛盾した態度です。


これは「賃金は労働市場での需要と供給の論理で決まる」という市場の論理を受け入れることができない人達が抱える矛盾点です。


左派の人達はマルクス経済学の支持者が多い。マルクス経済学の賃金理論は、投下労働価値説です。簡単に説明すれば、「商品の価値はその商品を生産するのに必要な労働量によって決まる」という主張です。



具体的な例を見てみます。世界中のマクドナルドの従業員は、同一のマニュアルに従って働いている。完全な同一労働が世界中で成立しています。しかし、マクドナルドの時給は各国で異なり世界同一賃金にはなっていない。



マルクス経済学の投下労働価値説によると「ハンバーガーの価値は、ハンバーガーを生産するのに必要な労働量によって決まる」のだから、世界中でマクドナルドの時給は同じになり、世界同一賃金が成立する。マルクス経済学の理論で解説すると、そうなる。日本のマクドナルドで働く労働者がハンバーガーを生産するのに投入した労働量と、インドや中国のマクドナルドで働く労働者がハンバーガーを生産したのに投入した労働量が同じだからです。


しかるに、左派の人達は国際的な同一労働同一賃金には反対です。この主張にマルクス経済学の理論的な裏付けはないのです。日本のマクドナルドで働く労働者は、インドや中国で働くマクドナルドの労働者と時給が同じ。この論理に反対する左派の主張の根拠は、「自分たちの賃金水準を下げたくない」というエゴイズムだけです。


賃金は、労働市場での需要と供給の論理で決まる。マクドナルドでの労働に対して、日本で時給500円で求人しても人が集まらない。同じ仕事をインドで時給500円で求人すれば人が集まる。日本とインドでマクドナルドの時給が異なる理由です。

需要と供給の論理が、好きか嫌いかは無関係です。資本主義社会では、こういう論理で賃金水準が決まっていう。同じ労働であっても、日本での賃金水準は高くインドでの賃金水準は低い。同一労働同一賃金は成立していない。


各国で時給の水準が違うのは、各国の労働市場での状況が異なるからです。国際的に、各国で賃金水準は異なっていても、労働者の自由な移動は制限されているので、国際的な賃金格差は定着する。


もしも、国際的に自由な労働者の移動が実現すれば、どうなるのか。インドから日本に大量の労働者が流れ込んでくる。インドの労働者は日本のマクドナルドで時給500円で良いから働くでしょう。時給1000円を要求するマクドナルドで働いていた日本人の労働者は失業するでしょう。


失業の輸入であり、大きな政治問題に発展する。安価な外国人労働者を大量に受け入れて、深刻な社会問題に発展しなかった国はない。


では、国内で同一労働同一賃金が成立しているのか。これもあやしい。東京のマクドナルドの時給が1100円だとして、沖縄のマクドナルドの時給が850円だったとする。理論上は引っ越すこともあり得るでしょうが、現実には引っ越すことはありません。沖縄では時給850円で求人すれば応募があり、東京で時給850円で求人しても応募がない。地域別での需要と供給の論理によって、地域間の賃金格差が発生する。


市場経済を採用する資本主義社会では、各国間や地域間の賃金格差は必ず発生します。時給が上昇するのは、好景気などによって人手不足になって、労働市場が逼迫する時です。


日本でこういう状況が発生した場合は、外国人労働者の受け入れを自民党などが決めるので、こういう状況は起こりにくくなっています。政治家の立場では、経済界からの国民の声にこたえているつもりなのでしょう。


基本的に、同一賃金なんてありえない。政治家が好む「地域格差の是正」なんてあり得ない。同じ日本でも、住んでいる地域によって時給は違う。東京と沖縄の時給は違って当たり前。ニューヨークとアラスカの時給は違って当たり前です。ニューヨークとアラスカの時給を同一にしようとする考えの方がおかしい。


同一労働同一労働なんてのは、同じ地域の同じ職場で賃金が違うのはおかしい。こんな程度にしか使えない論理です。

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