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賃上げ減税よりも、現金給付を!



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岸田文雄首相は賃金を引き上げた企業に対して税制優遇を行う方針です。内容を見てみます。


2022年度税制改正の目玉である賃上げ促進税制の拡充により、新たな優遇措置が1年間継続した場合の法人税減収額が1640億円となる見込み
【出典】2021年12月23日の時事通信ニュース「賃上げ税制、減収1640億円 来年度改正、分配戦略の柱」


政府は赤字の中小企業が従業員の賃金を上げられるよう支援する。中小向けの補助金に賃上げする赤字企業を対象とした特別枠を設け、設備投資額の3分の2を補助するなど手厚く支援する。
政府は賃上げした企業の法人税を減税する優遇税制を拡大する方針だが、法人税を納めていない赤字企業には減税の効果が及ばない。日本の雇用の7割を抱える中小の多くは赤字経営に陥っているとされる。
【出典】2021年12月2日の日本経済新聞電子版「赤字の中小企業、賃上げで補助金増 設備投資の3分の2」


賃金を引き上げた黒字企業には法人税の減税を行い、賃金を引き上げた赤字企業にも同程度の助成金を出す方針です。3割の黒字企業に1640億円の法人税減税ということは、7割の赤字企業に約3826億円に相当する助成金を出す計算になります。合計で約5466億円の規模です。


日本の労働人口が何人か調べてみます。内閣府男女共同参画局によると「就業者数は,2020年には女性2,968万人,男性3,709万人」です。合計で6,677万人です。


賃上げ税制と赤字企業への賃上げ助成金の合計が約5466億円です。労働人口が6677万人です。労働者1人あたり8186円にしかなりません。


ここで注意すべき点があります。賃上げをした会社で働く労働者には、賃上げ減税や赤字企業への助成金で間接的なメリットがあります。しかし、賃上げをできなかった会社で働く労働者にはなんの恩恵もありません。賃金も上がらなければ、政府からの助成金も出ない。


「8186円の現金給付を毎年、継続的に実施する」もしくは「1人あたり8186円の所得税減税を実施する」。これであれば、賃上げされなかった会社で働く労働者にも税制優遇の恩恵が確実に届く。


並行して、企業に、対しては賃上げを要求して行く。実際に、労働組合は賃上げを要求する方針です。


〈参考資料〉
連合、ベア2%程度要求 賃上げ維持目指す―22年春闘方針
2021年12月02日 時事通信ニュース


実際に賃上げが実現するかどうかは、さだかではない。


〈参考資料〉
賃上げ企業、2年連続減 コロナ禍、業績悪化で―21年
2021年11月19日 時事通信ニュース


賃上げが実際に行われるかどうかわからない。賃上げが行われなかった企業で働く労働者にはなんの恩恵もない賃上げ減税を実施する必要があるのか?


賃金水準は労働市場や労使交渉で決定されるものであり、政治家や役人が介入すべき性質のものではない。彼らは労働組合の代弁者であり「賃上げをしろ!、雇用を維持しろ!」としか言わない。政治家や役人に企業経営のノウハウなんてあるわけがない。


「毎年、8186円の継続的な現金給付」か「8186円の所得税減税」をすれば、現役世代のすべての労働者に税制優遇の恩恵が届く。実現するかどうかわからない賃上げよりも、こちらの方が確実と言える。

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