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米プリンストン大学が年収1400万円以下は学費免除



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アメリカのプリンストン大学(私立大学)が年収1400万円以下は学費免除と報道されている。学生の25%が対象になるらしい。

《参考》
米名門 プリンストン大 年収1400万円以下家庭の学生の学費全額免除に
2022年9月10日 テレビ朝日


「米国では年収1000万程度は支援の対象となる低所得者層だ」なんて言っている政治家もいる。本当だろうか?


円安による影響

2022年9月現在、急激に円安が進んでいる。円安は簡単に言えば、日本が国際的に貧乏になっている。アメリカはドル建てなわけでプリンストン大学はドル建てで学費の免除を決定したはずです。プリンストン大学が発表したのは、世帯年収10万ドル以下の学生に対する学費の免除です。

現在のように1ドル=140円ならば1400万円以下です。1ドル=100円なら1000万円以下です。1ドル=80円の円高では800万円以下ということになります。

円安の影響が非常に大きい。

米プリンストン大学は8日、学費免除の制度を拡充すると発表した。現在の世帯収入6万5000ドル(約935万円)未満の学生を対象にした全額免除制度を、2023年秋に始まる学期から同10万ドル未満に広げる。米国で学費が高騰するなか、「様々な背景を持つ優秀な学生に質の高い教育を提供する」(クリストファー・アイスグルーバー学長)狙いだ。
プリンストン大によると、制度拡充で学生の25%以上が新たに学費免除の対象になる。寮費や食費なども含む。今回の見直し対象とならない学生も学費を一部免除する。教材手当は3500ドルから4050ドルに増額する。
ブラウン大は世帯収入6万ドル未満、ハーバード大は22年から世帯収入7万5000ドル未満の学生を学費免除の対象にしている。プリンストン大は制度改定でこれらの米名門大よりも支援対象を広げる。
【出典】2022年9月9日の日本経済新聞電子版 "米プリンストン大、学費免除拡充 世帯収入10万ドル未満"


世帯年収は平均年収ではない。

記事に書いてあるように、学費免除の対象は世帯年収で計算されている。男性の平均年収と女性の平均年収を合計した金額が、一般的な学生の世帯年収でしょう。

米国労働省統計局(BLS)の発表では、2020年の賃金中央値は週984ドル(週給109,224円)年間51,168ドル(年収567万円)でした。平均時給は$24.98ドル、年収平均は51,960ドル
アメリカ男性の年収の中央値は81,744ドル、女性の年収の中央値は60,736ドルでした。


男性が81,744ドルで女性が60,736ドルだとすると、夫婦合わせて142,480ドルということになります。1ドル=100円なら1424万8000円ということになります。1ドル=140円なら1994万7200円になります。


正確な数字ではないにしても、夫婦合わせて142,480ドル(1ドル=140円で1994万7000円)がどんな数字か想像がつくでしょう。


ちなみに、令和2年(2020年)の国税庁の民間給与実態統計調査によると、平均給与は男性532万円で、女性293万円となっている。夫婦合わせて、825万円となっている。1ドル=110円で142,480ドルは1567万2800円だから、下図のように日本の平均年収はアメリカの約半分です。1ドル。=140円ならば、さらに悲劇的な数字になる。


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【出典】2021年10月20日 朝日新聞デジタル 「韓国に抜かれた日本の平均賃金 上がらぬ理由は生産性かそれとも…」


日本人は、アメリカでは貧困層?

相対的貧困層の定義は、平均所得の平均以下はです。これが一般的な貧困の定義です。
ちなみに、貧困率は所得が貧困線を下回っている人の割合のことです。貧困線は、全人口の家計所得中央値の半分とされています。

日本で言えば、平均年収400万円の半分は、年収200万円。時給1000円で週休2日8時間労働で1年間(年間2000時間労働)で年収200万円です。非正規労働者の平均年収は2020年で176万円(国税庁の民間給与実態統計調査)です。日本では非正規労働者が労働人口の40%になっています。

非正規労働者は女性に多く、女性の平均年収は293万円になっています。アメリカの女性の平均年収は女性が60,736ドル(1ドル=100円で607万3600円、1ドル140円で850万3040円)です。日本女性の平均年収は間違いなくアメリカの貧困層です。

日本の男性は女性よりはましだとしても平均年収が532万円。アメリカの男性は81,744ドル(1ドル=100円で817万4400円、1ドル=140円で1144万4160円)です。今の1ドル=140円台の為替レートではアメリカ人男性の約半分です。こちらもアメリカの貧困層の近辺です。


プリンストン大学はアメリカでも富裕層の子息が多く入学する大学として知られている。

アメリカの男女合計の平均年収が14万2480ドル。この半分が貧困ラインだから7万1240ドルが貧困ラインです。ブラウン大学は世帯収入6万ドル未満、ハーバード大学は世帯収入7万5000ドル未満の学生を学費免除の対象にしているのは妥当なレベルです。アメリカでもプリンストン大学(私立大学)は富裕層の子息が多く入学する大学として知られています。世帯年収が年収10万ドルを学費免除の対象にした。

この7万1240ドルという貧困ラインがいくらか?という問題です。1ドル=100円で712万4000万円、1ドル=140円で997万3600円です。日本の男女合計の平均年収が825万円(男性532万円、女性293万円)です。

アメリカの貧困層だと言われても仕方がない水準です。プリンストン大学の学費免除を見ていると、日本経済の悲しい凋落ぶりがわかるということです。


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